いつもお世話になっております、ルル区長です。
公務員として社会人になってからすぐにでも一人暮らしを始めたいと考えている学生の方もいるのではないでしょうか?
実家でお金を貯める堅実な生活よりも一人暮らしをして自分の時間を作り、仕事が終わったら同期と飲みに行ったり恋人を作ったりして楽しみたい。
「貴重な20代を存分に謳歌したい」そう考える人も少なくないと思います。
でも公務員って最初は給料少ないし、一人暮らしをすぐに始められるのでしょうか?
今回はそんな疑問に政令市公務員である僕が、実際に入庁してから数年の懐事情を踏まえてお答えします!
結論:浪費家でなければ一人暮らしは十分可能です!
結論から言うと、公務員1年目から一人暮らしは十分可能です。
ただし、皆さんご存じの通り公務員は初任給が非常に少ないので、浪費家の人はさすがに厳しいです笑
毎月旅行に行ったり、高級ブランド品が好きな人には厳しそうです…笑
「公務員の初任給」についてはこちらの記事で解説していますので是非ご覧ください!
これから公務員の給料にとって非常に重要な、手厚い「手当」についてお話します。
公務員には住居手当が支給されます!
皆さんもよくご存じだとは思いますが、公務員には福利厚生の一環として賃貸住居に限り「住居手当」があります。
ちなみに持ち家の場合は住居手当支給の「対象外」になります。ちょっと残念ですね笑
住居手当の計算方法ですが、自治体により若干異なりますがほとんど差はありません。
代表例として「国家公務員の住居手当」では、最大で28,000円の手当をもらうことができます!
注意点として、住居手当は「所得課税の対象」になるため、手当額すべてが手取りとしてもらえるわけではない点に注意してください。
最大額28,000円を支給された場合、実際の手取り額としてはざっと22,000円くらいになると思います…笑
国家公務員の法令では住居手当の計算方法は以下のように定められています。
・ケース1:月額27,000円以下の家賃を支払っている職員
家賃の月額から16,000円を控除した額(最大11,000円【家賃27,000円】)
・ケース2:月額27,000円を超える家賃を支払っている職員
家賃の月額から27,000円を控除した額の2分の1(その控除した額の2分の1が17,000円を超えるときは、17,000円)を1,1000円に加算した額(最大28,000円【家賃61,000円以上】)
法令根拠のリンクを以下に貼っておきます!
第十一条の十 住居手当
法令では住居手当の計算方法が2つのケースに分けられていますが、ほとんどの方はケース2に該当するようになると思います!
また、上記の計算方法の特性上、どうしても家賃は自身の持ち出しが5割強は発生してしまいます。
住居手当を最大限活用しようとすると、家賃61,000円の賃貸に住み28,000円の住居手当をもらうのが理想です。
61,000円の賃貸が最もコスパが良いですが、持ち出しも3万以上必要になってしまいますね…
ちなみに、共益費・駐車場代は手当計算の対象外ですのでご注意ください笑
通勤手当もあります(車通勤・公共交通通勤どちらも)
そしてもちろん通勤手当もあります!
通勤手当は車通勤でも公共交通通勤でも支給されます。
ちなみに通勤手当は非課税の手当てになります!
住居手当と同様に需給金額は自治体により若干違うのですが大体同じで誤差の範囲です。
こちらも国家公務員のケースを例に解説していきます!
車通勤は基本赤字です(但し自転車でも支給される場合あり!)
まず車通勤についてですが、以下の表のように通勤距離によって支給額が変わります。
通勤距離(片道) | 支給金額 |
---|---|
2km以上5km未満 | 2,000円 |
5km以上10km未満 | 4,200円 |
10km以上15km未満 | 7,100円 |
15km以上20km未満 | 10,000円 |
20km以上25km未満 | 12,900円 |
25km以上30km未満 | 15,800円 |
30km以上35km未満 | 18,700円 |
35km以上40km未満 | 21,600円 |
40km以上45km未満 | 24,400円 |
45km以上50km未満 | 26,200円 |
50km以上55km未満 | 28,000円 |
55km以上60km未満 | 29,800円 |
60km以上 | 31,600円 |
第十二条 通勤手当
上表のように5km刻みで支給額が増えていきます。
この通勤距離は給与課がチェックするのですが、最短経路で判定されます。
自分が通勤している距離より短くなることが多々あります…笑
また支給金額ですが、ガソリン代等を考慮すると普通に赤字になります笑
なので、入庁してすぐ一人暮らしをする人には車通勤はあまりお勧めしません。
駐車場代も別途かかってきますからね笑
ただし、この通勤手当ですが自転車通勤でも支給される自治体が多いです笑
自転車は駐車場代もガソリンもいらないので通勤可能な距離であればかなりお得です!
ただし、職場に近すぎる場所(2km圏内)に住むと手当てが支給されないのでご注意ください笑
公共交通通勤は基本満額支給されます。(1年目の一人暮らしにはおススメです)
次に、公共交通(バス、電車等)での通勤手当についてです。
入庁1年目から一人暮らしをするなら僕はこちらの通勤方法をお勧めします!
もちろん、親に車を譲ってもらったり、駐車場代が安い場所に住むのなら車通勤も全然ありです!
車をローンで購入して一人暮らしもするとなると流石に苦しくなってきます笑
そんな通勤手当ですがこちらも国家公務員の法令を参考にまとめると、
上記のようになります。
市役所や県庁などの地方公務員であれば定期代で55,000円/月もかかることはまずありません笑
公共交通が発達している地域なら隣の都市からでも通勤できそうですよね笑
公共交通機関を利用できる環境であれば一人暮らしをした際に通勤にかかる費用は0になります!
公務員1年目の給料で一人暮らしした時の家計について解説します!
ここまで公務員の一人暮らしを助けてくれる手当について説明してきました。
では実際公務員1年目の給料でどの程度の暮らしができるのでしょうか?
僕の一年目の給料の感覚も踏まえてお話しします!
入庁1年目の手取り額(手当なし)は約16万!(泣)
ここで皆さんの夢を壊すようで申し訳ないのですが、公務員1年目の手取り額は大体16万円です…少ないですよね。泣
フォローしておくと手当は一切無しの場合です笑 (地域手当・残業代等)
ここに通勤手当や住居手当といった各種手当が入ってくるとまだマシになってはきますが笑
「こんな少ない給料で一人暮らしなんかできるか!」という声が聞こえてきそうですが、(ギリ)大丈夫です。
ここからおおまかな支出と照らし合わせた月間の収支表を用いて説明していきます!
月間収支(車通勤・街中住みの場合)
まずは車通勤で街中(都市部付近)に住む場合を考えてみます。
条件としては、地域手当10%程度の地域(広島市・名古屋市等)で一人暮らしをする場合を想定しています。通勤手当は10km以上15km未満の区分で出先(区役所)配属になった場合を想定しています。(車のローン代は考慮していません。)
支出については僕の一人暮らしの経験をもとに節約しすぎないレベルの生活水準で設定しました!
収入 | 金額 |
---|---|
基本給(手取り) | 160,000円 |
地域手当(10%) | 16,000円 |
住居手当(手取り) | 22,000円 |
通勤手当(10km以上15km未満) | 7,100円 |
合計 | 205,100円 |
支出 | 金額 |
---|---|
食費 | 30,000円 |
家賃 | 61,000円 |
駐車場代 | 10,000円 |
水道・光熱費 | 15,000円 |
雑費(携帯・散髪・生活用品・ガソリン・車両保険) | 30,000円 |
交際費 | 30,000円 |
合計 | 176,000円 |
収支 | +29,100円 |
ギリギリですが何とか生活できるレベルですね笑
もちろんこれは車のローンや奨学金の返済がない場合の例です。こういった負債があると当然もっと家計は厳しくなってきます。
また、車を持っていると定期的に車検などで出費があります。結構いたいです…笑
さすがに貯金は意識して節約していないと難しそうですね笑
月間収支(公共交通通勤・街中住みの場合)
次は公共交通(バス・電車)通勤で街中(都市部付近)に住む場合を考えてみます。
条件としては、こちらも地域手当10%程度の地域(広島市・名古屋市等)で一人暮らしをする場合を想定しています。勤務先は定期代が満額出るので特に考えていません。
早速見ていきましょう!
収入 | 金額 |
---|---|
基本給(手取り) | 160,000円 |
地域手当(10%) | 16,000円 |
住居手当(手取り) | 22,000円 |
合計 | 198,000円 |
支出 | 金額 |
---|---|
食費 | 30,000円 |
家賃 | 61,000円 |
水道・光熱費 | 15,000円 |
雑費(携帯・散髪・生活用品) | 15,000円 |
交際費 | 30,000円 |
合計 | 151,000円 |
収支 | +47,000円 |
車を持った時より余裕ができていますね!
月47,000円ほど余剰金ができるようになったのである程度生活に余裕を持たせることができそうですね!
車がなければ奨学金を借りている人でもある程度ゆとりをもって生活できそうですね!
【参考記事】公務員の一人暮らしオススメアイテム
ここまでで、公務員の一人暮らしに前向きな気持ちになっていただけたでしょうか?
一人暮らしを始めた先には生活用品の購入が待っています。これもなかなか考えることが多いんですよね…笑
そこで、大型家電を除いてですが…
以下の記事で公務員の一人暮らしにおいて僕がオススメする便利アイテムを紹介していますので是非ご覧ください!
まとめ
今回の記事では、公務員1年目から一人暮らしができるかという疑問について解説してきました。
まとめると、
・公務員には一人暮らしを助けてくれる手当(住居手当・通勤手当)がある。
・初任給は手当抜きの手取りで約16万と少なめだが、十分一人暮らしは可能。
・車を持ったり、贅沢をするとさすがに生活は厳しい。
このような感じでしょうか。
個人的には若いうち(特に20代)は貯金なんか考えず、楽しい生活を送るのがベストだと考えているので入庁してすぐとは言わずとも早いうちに一人暮らしをすることをオススメします!
金銭面は意外と何とかなります。恐れずチャレンジしていきましょう!
この記事が若手の公務員や公務員を目指す方々の参考になったら嬉しいです。
これからも公務員に関する様々な情報を発信していこうと思います!
それでは、失礼いたします。