いつもお世話になっております、ルル区長です。
この記事は政令市の土木公務員を目指している学生の方に向けた記事となっています。
就活全体に言えることですが、希望の就職先の業務の実態って入ってみるまで分からないですよね笑
特に公務員ともなれば多くの部署を経験することになるので、すべての業務を事前に把握することは難しいと思います。
ですので政令市土木公務員の僕が、土木関係の部署の仕事の実態について解説していこうと思います!
今回は道路の維持管理系の部署についてお話します!
道路の維持管理系の部署は出先(区役所等)に設置されることが多い部署です!
道路の維持管理に関する部署は基本的に出先(区役所等)に設置されていることが多いです。
具体的な部署名を挙げると、「福岡市役所」では「維持管理課」、「仙台市役所」では「道路課」といった感じです!
中には名古屋市役所の道路維持課のように一か所で市全体をカバーしている市もあります!
仕事内容:既存の道路を維持補修するのが仕事です
この部署の仕事内容はざっくり言って既存の道路の維持補修です。
例を挙げると、
- ボロボロになった道路の舗装を直す。
- 消えかけた区画線(道路の白線)を引き直す。
- 見通しの悪い交差点部にカーブミラーを設置する。
- 道路の通行の支障になる木や草を処分する。
- 簡単な作業は職員自ら行ったりもします。
ほかにももっと多くの仕事がありますが基本は「今ある道路を問題なく利用できるようにすること」が目的です!
よく土木工事として思い浮かべる大きな道路の建設工事と違って1件当たりで扱う金額は少ないです。
でもその分個人の裁量が大きく、瞬時の判断を求められる仕事でもあります!
仕事一つ一つが軽い分、量が多いので要領よく裁いていく能力が必要になってきます!
また、仕事の大まかな流れは
地元からの苦情・要望
⇩
現地確認・対応方法検討
⇩
工事発注・現場監督・完了検査
この繰り返しになります。
簡単に書きましたが実際は要望受付から工事完了までの間に多くの事務作業・手続きがあります!
対応方法の検討が結構難しいです。税金を扱っているので経済性も考慮しないといけませんからね!笑
道路管理者として主に市道・県道・一部の国道を管理します!
政令市のこうした部署では「道路管理者」として主に市道・県道・一部の国道を管理しています。
道路管理者については以下のサイトでわかりやすく説明されていたのでリンクを張っておきます!
道路管理者
道路法の規定によって道路を管理する者です。 道路法が道路管理者に認めた特殊な権能である道路管理権に基づいて道路を造ったり管理をして道路を一般交通の用に供するとともに、必要に応じて道路の通行禁止や制限などもしています。
政令指定都市では市が元々管理している市道に加え、市内の県道および一部の国道(主に3桁の国道)の管理も行っています。
国道1号のような主要な都市間を繋ぐ国道は流石に国交省の管轄です!
政令市は都道府県と同格の扱いのためこうした管理物が多くなるのが大変なところです笑
電話対応・窓口業務が非常に多い部署です。
この部署での業務は基本、苦情や要望ありきなので窓口や電話での対応が非常に多いです。
良く言えば市民との距離がとても近い部署の一つになります。
いろんな案件がたくさん来るので前に受けたものを忘れて怒られる…
なんてこともよくあります笑
どの仕事でもいえることですが、特にこの部署では常にメモを取り、相手方に結果を報告する癖をつけておいたほうが良いですね!
肉体労働・汚い作業、全然あります…
僕は維持系の仕事で特に嫌な業務なのですが、自分で作業することが多々あります。
軽微なものであれば道路に空いた穴ぼこを埋めたり、草刈り機をもって道路際の草を刈ったり、木を切ったり…
穴埋めすれば服は汚れるし、木を切れば虫まみれにもなります笑
そして時には道路上でお亡くなりになられた動物の回収も行ったりします。泣
僕は潔癖症ぎみなのでこうした作業が本当に苦手でした笑
コミュ力が高く要領がいい人には良い部署かも?
前述のとおり、道路維持管理の部署は市役所の中でも特に市民との距離が非常に近い部署です。
なので苦情・要望の現地確認や土木系の部署ということで工事現場の監督業務があります。
つまり、外出する機会が多いです!
個人的には一日中デスクワークよりも外出できるほうが息抜きができて良いです!(ただし現場作業を除く)
地元の人と長く関わっていくことが多いので、コミュ力があって仕事も計画立てて着実にこなすことができれば、最高の職場になりうるかもしれません笑
仕事がデキる人は地元の人と良好な関係を築いて、無理難題を回避していたり、人脈を使って円滑に地元の協力を取り付けたりしていました!
真面目過ぎる人、頭の固い人にはやりにくいと感じる職場かもしれません
ここまでお話ししてきたようにこの職場では常に柔軟な対応が求められます。
時にはグレーなところを攻めなければならない場合もあります…
どうしてもルールどおり完璧に業務を行うには厳しいという場面があります。
この時、業務を行う理由付けを上手く作ることができれば良いですが真面目な人や頭が固い人だと解決策が思いつかず問題を抱えたままにしておく、なんてことが起こり得ます。
こうなると負のスパイラルに入ってあらゆる仕事が手につかなくなってきます。
こういう部署だと悪い出来事って連鎖するんですよね…
こうならないためにも仕事を70点くらいの出来でササっと片付けていくスピード感を持つことが重要だと僕は思います!
道路維持管理の部署は入庁して最初に配属される可能性が高いです!
道路維持のような業務を取り扱う部署は新人の配属先に選ばれがちです。
これは単純に、出先の部署の数が多いことや皆が同じ業務を行っているため新人を入れても業務が滞らないといった特徴があるからです。
僕も最初は維持管理の部署に配属されました。
僕が実際に入庁した際に感じたことは以下の記事に書いていますのでよかったらご覧ください♪
現場を知ることができるので、こうした部署に最初に行くのは市役所の業務になれる良い練習になると思います!
本庁のイメージを持って入庁した人も落ち込まずに頑張ってみましょう!笑
まとめ
ここまで、道路の維持管理に関する仕事内容について解説してきました。
まとめると、
- 維持管理の業務は一つ一つは軽いが量が多く、スピード感を持つことが重要。
- 公務員といえど現場作業はある。時には動物死骸の回収も…
- 要領の良い人には良い職場。一方で真面目過ぎると大変な面もある。
- 新人の最初の配属先に選ばれがち。
こんなところでしょうか!
インフラの老朽化が問題になっているように維持管理の視点を持つことは土木公務員として必須のスキルです!
一見、面白みはないように思えますが維持管理という分野は今後より重要になっていくことは間違いありません。
そして、簡単に見えて奥が深いのが維持の醍醐味です!
この記事が土木公務員を目指す方の参考となれば嬉しいです。
これからも土木公務員に関する情報を発信していきます!
それでは、失礼いたします。